【守られていますか? ホールディングタイム】 |
会員A 「「ホールディングタイム」ってどういう意味ですか?」 会長 「何を今更…ホールディングタイムなんて飲食店で働く者として常識だろ。 「ホールディングタイム」っていうのは「消費期限」つまり「商品を提供できる期限」のことだよ。」 会員A 「で、それをすき家では守られていますか?」 会長 「そう来たか(笑)。」 会員A 「言葉の意味をマニュアル通り知っていても実際守られていなければ全く意味がないんですよ。」 ・・・ 会長 「すき家は何を基準にホールディングタイムを決めているのか全然知らねえけど、 「サラダ」、「お新香」、「青ネギ」から「キムチ」に「チーズ」って、 全部ホールディングタイムが24時間という考え方自体無理あるよな。」 会員B 「僕的にはサラダとキムチが同じホールディングタイムっていうのがありえませんけどね。」 会長 「それ以前に仕込んだものが「ホールディングタイム内なら大丈夫だ」って考えがわからないよな。」 会員B 「サラダなんてホールディングタイム内でも赤くなったりしますからね。」 会長 「俺は出さないけど皆普通に出すからな。」 会員A 「「1時間前に仕込んだサラダ」と「23時間前に仕込んだサラダ」、 ホールディングタイム内という点では同じだけど品質的には全然違いますからね。」 会長 「クルーの中には引き継ぎ間際に切れる場合、面倒くさいから作り替えずに「賞味期限シール」だけ貼り替える とんでもないやつもいるものな。」 会員B 「たまに「いかにも…」っていうの引き継ぎますからね。」 会員A 「この前、引き継ぎ時にサラダが明らかに傷んでいたんで「このサラダいつ仕込んだんだ」って聞いたら、 そのクルーは「さっき仕込みました」って言い切りましたからね。」 会長 「明らかにサラダが変色してるのに「さっき仕込みました」も何もないだろ。 仕込んであるやつを「全部捨てて」、「皿洗って」、「仕込み直す」って…本当に迷惑だよな。」 会員B 「そんなんだったらないほうがいいですね。」 会長 「そもそも昼ピークと深夜同じ数の皿を仕込むというのもわからないよな。 昼ピーク1時間で100人入るような店でも深夜の暇な時間なんて入客一桁台だろうし。」 会員A 「すき家特有の「全仕込み」ってやつですね。」 会長 「店にある皿を全部仕込まないと上げさせない(シフトアップさせない)」なんてとんでもないルールだよな。 どこの店舗でもオーバーキープなのはこれが原因だろうし…」 会員A 「自分がすき家に入った時「どうせ深夜暇なんだから…」といって昼ピーク用のTOサラダを作らされたけど 5〜6個しか作ってないのに毎日捨ててましたからね。 その時に「でるときはでるんだ」って言われたけど出たことなんて1度もないし…」 会長 「いくら昼ピークが「忙しいから…」っていってもピーク準備を深夜の人間にやらせることはないだろ。 それ以前に「でるものをでるだけ作成する」なんて考え方は作り置きの基本だろうしな。」 会員A 「他の飲食店では「ピーク準備はピーク前にすればいい」と言いますからね。」 会長 「今はマニュアルが変わってTOサラダは12時間経ったら店内用にすることになったけど、 当時は作成してから23時間59分経ったものでも普通に出してたからな。」 会員B 「お客さんが家に帰ったころには賞味期限が切れているという…」 会員A 「同業他社(※他の牛丼チェーン店)で働いている人に聞いたらサラダのホールディングタイムなんて 2時間とか4時間らしいですよ。TOサラダなんて「オーダー入ってからでも十分だ」とか 「ピーク終わったらEI(※店内用サラダ)にする」って言ってますからね。」 会員B 「品質的にはそれ以上の時間でも出せるのだろうけど「できるだけ良いものを提供しよう」ということなんでしょうね。」 会員A 「すき家の判断の基準ではその食材がホールディングタイム内かどうかであって、 そこに「お客さんにできるだけ良いものを食べてもらおう」という発想自体はないですからね。」 会長 「時間が経てばそれだけ劣化するなんて常識なんだけどな。」 会員B 「すき家では仕込みは多ければ多いほどいいという発想ですからね。」 会長 「俺、最近松屋でよく食うんだけどオーダー入ってからサラダ盛りつけているもんな。 ピーク時はともかく、サラダなんてそれで十分なんだよ。」 ・・・ 会長 「ホールディングタイムが12時間っていうのもあるだろ。ニンニクとかオクラとか…」 会員B 「たしか高菜もですよね。」 会長 「ニンニクといえば、以前マネージャーがロス(※オーダーミス)のニンニク牛丼食って 食中毒になったことがあったろ…笑えるよな。」 会員A 「いつの話をしてるんですか? 今の人はニンニク牛丼なんて知らないですよ。 たしかその店は仕込む以前の問題で、タッパー内ですでに変色していましたからね。」 会長 「どう考えてもその時点でアウトだろ。ホールディングタイムは仕込み皿に仕込んでからではなくて 開封してから始まるもんだろ。いいかげん気づけよな。」 ・・・ 会員A 「タレ系とかはどうですか? 辛口ソースとかマグロのタレとか…」 会長 「だからタレ系はヤバいって…」 会員B 「「これいつから補充されているんだよ」って思う時結構ありますしね。」 会長 「タレ系は一度補充したらいつ補充したのかわかんねーしな。」 会員A 「一応、建前的には辛口ソースのホールディングタイム12時間っていうことになっていますけど…」 会長 「辛口ソースなんて時間内に使い切らねえだろ。深夜(※22−9の11時間)で1度も出ないこともあるくらいだし…」 会員A 「12時間というホールディングタイムを守るのであれば毎日深夜で補充し直さなければならないハズですけど、 そんなことしてる店舗なんて聞いたことないですからね。」 会員B 「僕はすき家に入ってから辛口ソースを補充したことなんてほとんどないですね。」 会長 「お前の店に行くと、いつも辛口ソースが「さじかげん」(※タレ系デスペンサー)にMAXに補充されてるんだけど 実際そんなに出るのかよ。」 (※さじかげん1本に約2.5pc入る) 会員B 「いや、「出ないから辛口ソースは補充するな」っていつも言ってるんですけどね。」 会長 「しかもどう考えても継ぎ足してるだろ!! タレ系は(混ざらないように)使い切りが基本だなんて飲食店では当たり前なんだからな。」 会員B 「まあ、そうなんですけど… それを言ったらどこの店舗でも使用頻度の低い「マグロのタレ」なんて明らかに継ぎ足しじゃないですか。」 会長 「「マグロのタレ」っていえば、この前ヘルプ先でパントリーに出てたんで冷蔵庫に入れといたんだけどさ…」 会員B 「マグロなんて深夜なんてほとんど出ませんしね。」 会長 「朝のやつらが「ない、ない」って騒ぐんで「冷蔵庫の中だよ」って言ったら 「わからなくなるんで元の位置に戻してください」って怒られたんだけど、「元の位置」って…常温なのかよ(笑)。」 会員A 「結局のところ、ほとんどの店舗がホールディングタイム以前の問題で 「常温で保管されていたり」「継ぎ足し補充している」というのが現状なのでしょうね。」 ・・・ 会員A 「継ぎ足し補充といえばドレッシングもですよね。」 会長 「ドレッシングの継ぎ足し補充の禁止なんてもう何年も前からだろ。」 会員A 「一応建前ではそうですけど…実際ほとんどの店舗で守られていないし、マネージャーも指導してないですからね。」 会員B 「僕は「賞味期限が同じ日付ならいい」って習いましたけどね。」 会員A 「他にも「和風はダメだけどフレンチだけならいい」とか「少ないものどうしを混ぜるのは問題ない」 とか店舗によって色々ありますよね。」 会長 「「ピーク中に切れたらお客さんに迷惑がかかる」とか何の根拠もない適当な理由をつけてな。 たまに「ドレッシングの賞味期限切れているけど…」って客に指摘されるけど、「ボトルの表示が切れているだけです」 とは言えないしな(笑)。」 会員A 「自分は入店初日にマネージャーから「ドレッシングの継ぎ足し補充は食中毒の原因になるので禁止」 ってきちんと習いましたけどね。ただ、別のマネージャーは普通に足してましたけど…」 会長 「「マネージャーによって言うことが違う」とか「マネージャー自体やってない」 とかそういうのよくある会社だよな。」 会員A 「その人に「残り少なくなったら新しいものを後ろに置くんじゃないんですか?」って聞いたんですよ。 そうしたら「よく知ってるね。でも君がお客さんだったら多い方を使うだろ。 それに店舗によってはスペースの関係上置けないんだよね。」って言われましたからね。」 会員B 「社員としていいのかそれで…」 会長 「もちろん「本音と建前」ということなんだろうけどマネージャーが新人に言うことじゃねえよな。」 会員A 「こっちも入ったばかりですき家のことよくわからないじゃないですか。 当時はまともっていうか少なくても普通の会社だとは思っていたんで真実を知った時には結構ショックでしたね。」 会長 「それは皆言うよな。」 会員B 「すき家はどうして松屋みたいにドレッシングをデスペンサーにしないんですかね?」 会長 「昔はすき家も松屋みたいにデスペンサーだったんだよ。それをどこかの店舗で容器の洗浄不十分か何かで 食中毒が起きて今のような使い切りタイプのボトルに変更になったんだ。」 会員B 「一部のクサレ店舗のせいでこっちまで被害を受けていたんですね。」 会員A 「でも、ボトルを継ぎ足し補充しているのならかえって危険ですよね。 容器を何日も何十日も洗浄していないのと同じですから…」 会長 「ボトルになって「より悪くなった」というか「自ら首を絞めている」ような感じだよな。 まあ、食中毒が起きても「クルーが勝手にしている」ということになるんだろうけどな。」 ・・・ 会員A 「次は「味噌汁」についてなんですけど…「すき家はマズイ味噌汁出す」って言われて久しいですが…」 会長 「「味噌汁」って言えば、よく笑い話で牛丼頼んだ客に 「味噌汁ついてないぞ」→「いや、うちは松屋じゃないんで…」っていうのがあるけど正直笑えないよな。」 会員B 「と言うと?」 会長 「たとえば松屋はサービスで全品味噌汁がつくけどすき家は金取る訳じゃない。 なのに味や内容では完全に負けているものな。」 会員B 「特に時間が経って変色している味噌汁なんてマズくて飲めませんよね。」 会長 「暇な店の深夜なんて「こんなんで金取るのかよ」と思う味噌汁平気で出してるものな。」 会員A 「そういう味噌汁出してもお客さん残しますしね。」 会長 「もちろん「味噌汁嫌いだから残す」ってこともあるのだろうけど、 セットではなく「牛丼と味噌汁」というように単品で頼む場合、味噌汁飲みたいから頼むわけだろ。」 会員B 「まあ、そうですよね。」 会長 「それを残すということはそれだけマズイ味噌汁出しているってことだもんな。」 会員A 「深夜2〜3万しか売れないような暇な店舗なのに1本(8リットル)作る店舗もありますからね。」 会長 「どう考えてもそんなに出ないだろ! 1度作ったら引き継ぐまで作りたくないっていうのが見え見えだよな。」 会員B 「そういう店舗でも、明け方お湯を足したり、(煮詰まらないように)スープジャー(※味噌ウォーマー) の設定温度下げたり、お湯を多めにして作ったり…と色々「営業努力」(?)しているらしいですよ。」 会長 「「営業努力」(?)って(笑)…「そこまでして作りたくないのか」と思うよな。 色が黒いのは煮詰まって濃くなっているだけじゃなくコゲたり時間が経って変色しているわけだから お湯足しても元には戻らないだろ。 そういう店舗にかぎって「捨てるのもったいない」とかいって飲めないのを客に出すんだよ。」 会員B 「「捨てるのもったいない」ではなく単に「作るの面倒くさい」というだけなんですけどね。」 会員A 「そういうやつらは「多くを作ることがロスにつながる」とは考えないですからね。」 ・・・ 会員A 「よく問題になる牛肉のキープのことなんですけど…どうなんですか? 豚肉のホールディングタイムの話はヤバいのであえてここでは触れないですけど(笑)。」 会長 「ヤバいんじゃねーの。深夜なんてどこの店舗でも(時間が経ちすぎて)肉カスみたいな牛丼出しているものな。」 会員B 「フレークみたいなやつですよね。僕、すき家に入ったばかりの時に食べたことありますけど、 とんでもなくマズかったですよ。」 会長 「何かのバツゲームじゃないんだから…俺、客としてそんなの出されたら絶対キレるけどな…」 会員A 「いや、おたくの店舗普通に出しているんですけれども…」 会長 「「他の時間帯が」だろ(笑)。俺だって引き継いで明らかにヤバいのは捨てるけど「ビミョーなやつ」ってあるじゃない。 そういうのは捨てられないよな。1つの時間帯で肉2kgなんて捨てたらマネージャーに何言われるかわかんねーし。」 会員B 「「原価率」という問題抜きにしても引き継いですぐに肉を全ロスなんてしたら店まわらないですよ。」 会員A 「クルーも内心ヤバいのはわかっていながらも現実的には使わざるを得ない状況ですからね。」 会長 「「まだ、ギリギリいけるだろう」ってこっちで勝手に判断してな。」 会員B 「そういう時に限ってお客さんから「ごちそうさま」とか言われたりするんですよね。」 会長 「「良心の呵責」って言葉があるけど、そういう時は「こんなものを出しているのに申し訳ない」と思うものな。 前の時間帯が楽をするために多くを煮ているのに客に文句を言われるのはこっちだもんな…たまらないよ。」 会員A 「「少ない人数で働いているから終わらない」「残ってもどうせタダ働き」… だから「引き継ぎ時にできるだけ煮たくない」という気持ちもわからなくはないんですけどね。」 会長 「本部の利益優先の人件費削減に現場である店舗も被害を受けているけど、 1番迷惑しているのは結局金払っている客なんだよな。」 |